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ピースどうぶつ病院日記

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外科・循環器科

2010年10月09日(土)12:38

昨日は金曜日だったので
いつものように
東京農工大学農学部付属
動物医療センターへ
行ってまいりました。

担当させていただいた
症例は
11歳の
ミニチュア・シュナウザーの
女の子です。

主訴は
散歩中に倒れて
近所の動物病院を
受診されたところ

大きな心雑音が
認められたため
農工大の循環器科を紹介され
約1か月前に来院されました。

診断は
重度の
僧帽弁閉鎖不全症(MR)
とそれに伴う肺水腫
でした。

今まで
心不全に対しての
治療歴はありません。

心拡大は
かなりありますが
心拍数および
心臓の収縮力は
今のところ維持されており

まずは
ACE阻害薬と
利尿剤の
内服から始めました。

治療開始から
1~2週おきに
来院していただき
うっ血の状態と
腎機能をモニターしています。

前回の診察では
肺のうっ血(肺水腫)は改善され
呼吸状態やその他一般状態は
良くなったとのことでしたが

心臓内の
血液のうっ滞が
あまり改善されておらず
利尿剤の量の
増量を検討しました。

しかし血液尿素窒素(BUN)が
若干正常値を超えたため
利尿剤増量は見送りました。

今回は
肺の状態はさらに改善しましたが
心臓内のうっ滞が
やはり改善されないため

再度、薬の検討を行いました。

強心剤の
追加も検討されましたが
現在のところ
心拍数、心収縮力とも
維持されているため

今後、さらに悪化した時の
奥の手として
とっておくことにしました。

BUNは
やはり軽度上昇ですが
前回より若干下がり
クレアチニンは
前回も今回も
正常値でしたので

利尿剤の量を
少し増量することになりました。

ACE阻害剤は
今まで通りです。

2週間後に
再診の予約をしていただいて
お帰りになりました。


それ以外では
私は直接係わらなかったのですが
緊急オペが2件入ったため
(通常農工大のオペ日は水曜)

福島先生はじめ
数名のスタッフが
遅くまで残って
術後管理をしていました。

ちなみに
昨日は
外科研究室の飲み会があり
私も参加したのですが

上記理由のため
福島先生他スタッフ数名は
残念ながら
参加できませんでした。

お疲れ様でした。


院長


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